島崎酒造 酒造り体験2014<br /> ーEpisode2稲刈り&和紙漉きー

島崎酒造酒造り体験2014
　ーEpisode2稲刈り&和紙漉きー

2014.10.02

那須烏山市を代表する、地元の銘酒東力士の老舗蔵元「島崎酒造」×陶芸家「向山文也」×伝統工芸「烏山和紙」×かやぶき古民家「大木邸」のスペシャルコラボ企画第二弾。

2014年5月24日、栃木県東部に位置する那須烏山市にて始まった日本酒造り体験の第二回目が開催されました。春に植えた酒米の苗が立派に育ち、今回はそれを手作業で刈って行きます。
鎌を使う作業の為安全性を考慮し、長袖、軍手、長靴着用。この時期にしては少し暑く感じる服装でしたが、丁度良く曇り空で稲刈り日和な1日でした。
今年で4回目になるそうですが、過去3回とも、田植え、稲刈り共に雨に降られた事が無いそうです。今回も、前日まで雨の予報でしたが、天気は曇り後晴れに。お天道様さえも味方に付ける「なにか」があるのかもしれません。

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黄金色に輝く立派な酒米を収穫する為、全員一列に並び20mほど一気に刈り取って行きます。普段私たちの食べている白米よりも少々大粒な稲穂が、見事にこうべを垂れています。今年は天候にも恵まれ、豊作との事です。
田植えの時には目にも眩しい新緑を横目に、稲刈りの時には虫たちの声を側で聞きながら・・・四季の移り変わりを身近に感じる事ができるのも、この企画の大きな魅力の一つなのでしょう。
普段は鎌を使う機会のない子供たちも混ざって、なかなか器用に刈り取って行きます。刈り取った稲穂は、少しずつ束にまとめ、天日干しをするための柵へとかけて行きます。今回の作業はここまで。

気持ちの良い汗をかき、お腹はぺこぺこ。
豚汁、やきそばなど、地元野菜を使った食欲をくすぐるにおいが、大木邸の庭いっぱいに広がります。今回は、六本木で飲食店を営む方が駆けつけ、ランチ、収穫祭と腕を振るって下さいました。

今回も、島崎酒造が誇る各銘酒がずらり！田植えの時とは違った銘柄が並んでいます。その時期、その季節に合ったお酒を情緒あふれる大木邸を背に楽しむ。ぜいたくな時間ですね。

いよいよ、日本酒のラベルに使用する和紙漉きの時間です。
烏山和紙は上質で有名。今の時期は卒業証書用の紙を作るのに忙しい時期にも関わらず、和紙漉きの指導の為に、和紙職人の方が2名もいらしてくれました。
県内のほとんどの卒業証書がここ、烏山で制作されているそうです。
そのような方々にご指導いただき、はがきサイズの和紙を漉いて行きました。
皆さん好きな色を混ぜ込んだり、庭にある紅葉の葉を入れてみたりと、思い思いに制作。出来上がりが楽しみです。
今回の制作も2班に分かれ、庭では和紙漉き、大木邸内では前回作ったぐい飲みコンテストの投票を行いました。

今回も楽しく、和やかな雰囲気で行われた酒造り体験。
次回は冬に行う日本酒仕込み&和紙ラベル作成。
当サイトでも、episode3でその様子をお伝え致します。

少しだけですが、田植え、稲刈りとお米を作る過程を経験し、これまで気にすることもなかった、つくることの大変さ、普段何気なく口にしている米、野菜、肉、魚、などに対する感謝の気持ちを改めて考える機会になったのではないでしょうか。

日本酒造りも、和紙造りも水が大切。
近くを流れる一級河川、那珂川では、49種類の魚類・163種類の水生生物・114種類の鳥類・519種類の植物が河川水辺の国勢調査により確認されており、鮎の生息、鮭の遡上する川としても有名。
しかしその反面、洪水による被害も深刻で、特に1986年(昭和61年)8月の「昭和61年8月豪雨」と1998年(平成10年)8月の「平成10年8月豪雨」は那珂川流域に甚大な被害を与えました。
美味しい米、酒、和紙造りに大切な水。人々の生活を支え、潤すと同時に私達の生活をおびやかす存在でもあります。そんな那珂川と共に生活し共存して行く為には、先人達の残して下さったこの豊かな環境を大切に守り、継承して行く努力を続けていかなくてはいけませんね。